皮膚の構造なんて興味ないけど、アトピー治したいから勉強してみた
正直なところ皮膚の構造なんて知らなくてもいいって思ってます。笑
でも、アトピーを治す上ではどうしても知っておかなければいけない知識だったので勉強したことをまとめてみましたので参考にしていただければとおもいます!!
大きく分けて皮膚は表皮と真皮に分けられる
皮膚は大きく分けて表皮と真皮に分かれます。
表皮・・・外部の刺激で傷つけられても大丈夫なようにターンオーバー機能(約28日)で皮膚を再生
真皮・・・表皮を支えるための水分や養分を保つ。
という役割があります。この2つが大体2ミリの厚みで構成されています。アトピーさんはこの表皮の方がボロボロなので、表皮のターンオーバーを正常に持っていくようにしなければなりません。
真皮は少し置いといて、今回は表皮についてもう少し書きたいと思います(表皮はアトピー治療においてとても大切)
バリア機能の役割を担っている表皮
表皮は上の図のように4層構造になっています。厚みはたった0.06〜0.2ミリ。こいつが皮膚の最前線で悪い奴を通さまいと頑張ってくれています。
と4つの層を通過して、アカとなってはがれ落ちていきます。
1番したの基底層から細胞が生まれ変わり徐々に上に押し上げられ、角質層の上層からはがれ落ちます。これが、正常なターンオーバーならば20代で約28日と言われています。
各層を少し詳しく見てみます。
基底層
角質細胞代謝(ターンオーバー)のスタート地点。表皮の1番下で、基底細胞がどんどん細胞分裂して新生・増殖をくり返します。
基底層は基底細胞が集まっていて主な構成細胞はケラチノサイトとメラノサイトでできています。この細胞10個に1個がメラノサイトというメラニン色素を作ります。
有棘層
4層中もっとも厚い層。皮膚に栄養を与えるリンパ液が流れています。かきむしってリンパ液がでてきたら有棘層まで皮膚の損傷が進んでいるということです。
ここで角質細胞となるケラチン(主成分はたんぱく質)を作りながら上へ移動していきます。
顆粒層
有棘層から移動してきた細胞は水分を失い少し潰れた形になっています。ここでスフィンゴ脂質という後の角質層の細胞間脂質を作ります。
また、顆粒層はケラトヒアリン顆粒という粒を含んでおり、フィラグリンの元となるプロフィラグリンが蓄えられています。
プロフィラグリンはプロアテーゼという作用によりフィラグリンに分解します。
フィラグリンは最終的にアミノ酸まで分解されて、角質層で天然保湿因子として水分保持に重要な役割を果たしています。
アトピーさんはこのフィラグリンに遺伝的な異常があると言われています。なので、天然保湿因子が不足し角質層の水分量の低下から乾燥を招き、肌のバリア機能の低下につながるとされています。こちらの記事
また、顆粒層では光を屈折させ紫外線も防ぎます。
と、ここまでが、大体二週間かけて徐々に上に上がってきます。そしてその後、皮膚の最前線の角質層になり残りの14日間この角質層が皮膚の最善線で、私達を外界の刺激や雑菌など様々なものから守ってくれています。
ここがかき壊しでボロボロだったりでいまいち機能していないのがアトピースキンです。
角質層
皮膚のバリア機能の最前線を担う部分。角質層がしっかりと働いていないとアトピーにとっては致命傷となり、アトピー治療の第一歩はここをしっかり治すことから始まります。
粒層から移動してくる時に、核やミトコンドリアなどの器官がなくなり死んだ皮膚細胞(角質)になり、これはケラチンという硬い蛋白質で出来ています。
で、この細胞の隙き間を顆粒層で作られたスフィンゴ脂質を元に作られる角質細胞間脂質と、フィラグリンが分解し作られるNMF(天然保湿因子)がセメントのような役割をして皮膚の水分の蒸発を防いでいる。これが正常な肌ということになります。
角質層と細胞間脂質、天然保湿因子についてはとても重要なので、もう少しわかりやすく後日記事にしたいと思います。
おわり